トラカイ城
中世においてリトアニアの首都がおかれていたのはヴィリニュスではなく、トラカイでした。
14世紀にリトアニア大公ケストゥティスの命により、ガルヴェ湖の浮島に築城された城こそがトラカイ城です。
リトアニア公国が現ポーランドの権力下に置かれるようになると城は荒廃し、廃墟となっていましたが、1961年~1987年にかけての復元作業によりほぼ15世紀当時の状態を取り戻したそうです。
周囲を30以上の湖と森に囲まれた美しい自然公園の中にありリトアニア屈指の観光スポットのひとつとなっています。
トラカイ城の場所
ヴィリニュスから西に約30km程の場所にあります。
ヴィリニュスからのアクセス
ヴィリニュスのバスターミナルからトラカイのバスターミナルへ向かいます。
チケット売り場は英語も通じるので、トラカイに行きたい旨を伝えれば特に問題ありません。
自信がなければ、行き先の写真や地名の単語を書いておけばスムーズにチケットが買えます。
トラカイのバスターミナルは無人に近いほど寂れているので、帰りのチケットはバスの運転手から直接買うシステムでした。
もしかしたらヴィリニュスでチケット買う時も運転手から直接だったかも。
チケットは片道2€くらい。
所要時間は1時間程。
ヴィリニュスのバスターミナル場所。
バスターミナルに入ったらターミナルの上に掛けられている掲示板を見て「Trakai」行きを探しましょう。
トラカイのバスターミナルからトラカイ城までのルート。
トラカイに着いたらトラカイ城まで2km程を歩きます。
たぶんタクシーもあると思いますが、自然公園の美しい景色と景観を眺めながら歩いて向かうのが個人的にはオススメ。
乗り心地は悪くないですが、市営っぽいのでそんなに綺麗じゃないです。
でも2€と破格の安さなので全然問題ない。
むしろ旅行しやすくてありがたい。
トラカイ城まで徒歩で行こう!
僕が行ったときは生憎の曇り空でしたが、風が吹いていなかったので湖面が鏡のようでした。
白鳥?ぽい鳥も気持ちよさそうに泳いでいます。
初春でちょっと寒かったですが、春らしい景色も見られます。
イイ感じの小道。
もともとこの周辺はカライム人と呼ばれるユダヤ系の少数民族が暮らす地域であり、カライム人特有の可愛らしい木造の家が立ち並んでいます。
ちなみにカライム人はただでさえ少ないコミュニティだったのにも関わらず、戦争・ペスト・飢饉で18世紀初頭には3家族まで減ってしまったようです。
1765年には300世帯まで増えたそうな。
現在カライム語を話す事ができるのはリトアニアにも50人程度しか存在しないらしい。
湖が見えてきたらあと少しで到着です。
ガルヴェ湖の周囲にはお土産屋さんがたくさんあるので時間に余裕を持って訪れたいところです。
メルヘンチックな小物や雑貨がたくさん売られています。
営業時間
<営業時間>
通常 10:00~19:00。
3月~4月・10月 10:00~18時。
11月~2月 10:00~17:00。
<休館日>
年中無休、10月~4月は月曜日
入場料
<一般>
5.21€
<学生>
2.32€
いざトラカイ城へ
木造の橋の向こうに佇むトラカイ城。
もう完全にドラクエの世界。
あのBGMが流れてくる!
受付でチケット買ってさっそく中へ。
うん、コレもうRPG。
この後、魔王退治お願いされる所までは読めた!
なんか右奥に野蛮な拷問器具がたくさんあるのはきっと夢だから。
さらに奥に進むと昔の公爵が住んでいた宮殿を発見。
その中庭には木製の回廊があり、当時の雰囲気を醸し出しています。
当時の居住施設の展示や駐在していた騎士が使用していた調度品や武器もたくさん展示されているので、中世騎士団が好きな人にはたまらない施設かも。
散々「ドラクエ!ドラクエ!」連呼してきたけど、実はあんまりこういうの興味ないんだよね…(ボソッ)
当時使用していた武器のレプリカ?
こっちはレプリカじゃなくて実際に出土した本物っぽい。
デカイ両手剣ばっかり。
当時のヨーロッパの剣って斬る為の剣というより盾や甲冑の上から殴る意味合いのほうが強かったんだよねぇ。
日本刀も戦国時代くらいになると斬るより打撃向きの直刀になったけど、ここまで大きいのはあんまりない。
って大学時代に居合を教えてくれた先生が言ってたような。
チェインメイルもあった。
日本で言う所の鎖帷子。
鎧の隙間から体を守るインナーの鎧。
さすが屈強なバルト系の白人が身に着けていただけあってデカイし重そう。
こんなの着けたらまともに動けなさそう。
ボク、コレ欲しい!!
Money is Power…(銭ゲバ)
思わずゲス顔になっちゃう圧倒的財力!
当時の本も展示されてる!
装丁が美しい。
なんかスゴイ事が書いてありそう。
本の中身も展示されてた。
リトアニア語でしょうか。
実はリトアニア語は勉強するのが難しいらしい。
というのもインド・ヨーロッパ語族の最も古い言語のひとつで、インドのサンスクリット語に似ており、現在でも当時の言語特徴が損なわれずに残っている大変貴重な言語だとか。
多くの言語学者が今なお研究しているそうな。
写真を見ると確かに梵字(サンスクリット文字)っぽい。
!!?
当時の拷問の様子でしょうか…
これは酷い。
絶対にされたくない拷問ですね。
そう、絶対に!(涙目)
中世の暗部を見てゲッソリしてたら、修学旅行のKids達が断頭台ではしゃいでる様子を見て思わずニッコリ。
最近の子供は拷問もできるなんて。
感心感心。
青少年の健全な育成にはうってつけの施設である事がわかります。
ねっ?
観光の注意点
トラカイに着いた時間遅い場合、帰りのバスの時間を確認してからトラカイ城に向かわないと、最悪の場合ヴィリニュスに帰れなくなります。
トラカイにはB&Bやホテルもたくさんあるので、もしもの場合は現地でも探せますが、事前の確認をしてから行動しましょう。
終わりに
僕はお腹すいてなくて結局食べなかったんですが、トラカイには「キビナイ」と呼ばれる餃子のような形状をした挽肉のパイが有名です。
実はシャウレイで食べてた事がココで発覚。
味は塩コショウのシンプルな味。
トラカイ城まで歩いて行く途中にたくさん食べられる場所があるので、立ち寄ってみてはいかがでしょう。
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